ミステリークルーズ
History〜

2002年「そして誰が殺される? 〜殺人オーディションの夜〜
※本格ミステリ作家、柴田よしき氏原案!

日本映画界の巨匠・黒渡(くろわたり)監督の新作映画のヒロインを決めるオーディション、それは4人の女優達にとって一世一代のチャンスだった。4人の女のおもわくにオーディション審査員たちのおもわくが絡み、オーディション前夜の船上パーティーは異様な活気に包まれていた。その最中、最初の殺人が。そして、連続殺人の幕は切って落とされた……。
2001年「クライム・リユニオン〜 犯罪同窓会〜」
※本格ミステリ作家、西澤保彦氏書き下ろし!

「謹啓。あなた様におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。このたびのわたしどものリユニオン・クルーズへご参加いただけますよう、謹んでお誘い申し上げます……」
──横浜港を出て北海道をひとまわりするクリスマスクルーズに、“リユニオン(同窓会)クルーズ”の名前で招待を受けた6人の人々。
この6人にはひとつの共通点があった。それは、2年前のクリスマスクルーズに偽名を使って乗船していたということである。
その2年前のクルーズでは、不可解ないくつもの事件が起こっていた。
船上で謎の毒死を遂げた青年、同伴の女性は船から落ちて行方不明。
誘拐犯の指示で乗船した被害者の母親、身代金を奪わずに逃げた犯人。
2年前の謎が明らかにされようとした時、新たな事件が起こる。
真実を紐解こうとした人物が殺されたのだ。
何者かが真実を封印するために起こした「殺人」なのか?
過去の事件に、隠された真相があるということか?
そして、偽名を使っていたという「共通点」が意味することは?

2000年「アナモルフォーシス〜船上のだまし絵〜」

集英社YOUの協力で行われた特別企画。99年のミステリークルーズに、フリーで参加された人気漫画家・島津郷子さんが、とても面白かったので何か御一緒できないか、と集英社YOU編集部に持ちかけ、実現した作品。
ナース・ステーションなどで人気の島津漫画がアメリカで映画化されることになった。それを記念して企画されたアメリカ西海岸への旅。島津氏はそのままアメリカに滞在し、映画の打ち合わせに入るとされているのだが、船に乗っているのは女性刑事扮するダミー。実は、この映画の企画が決まった頃から何件かの不審な事件が、彼女の周りで起きていたのだ。今回の映画制作にあたるアメリカの映画会社は、島津漫画を原作として大抜擢するにあたり、いくつかの予定作品をキャンセルした。そのことによる妨害であると考えた集英社は、島津氏のダミーを仕立てて船に乗せ、その間にアメリカで、本人による重要会議を済ませてしまおうという作戦を立てた。警察の警備がされる中、船上で次々と起こる不審な出来事。しかもその事件は島津作品になぞらえた「見立て殺人」であった。次に狙われるのは誰か?

1999年「MISSION-サンタマルタの花嫁」

南米コロンビア・カリブ海に向けて出航するデッキに佇む一人の女性。彼女の旅の目的は、5年前にコロンビアで死んだ婚約者の命日にその地を訪ねるというものであった。
デッキに佇み、行き交う乗客たちの姿を何気なく見ていた彼女は、その中に、死んだはずの婚約者の姿を見つけた。彼は、旅先コロンビアでのコーヒー買い付けを目的とした大手コーヒーショップのメンバーとして乗船しているらしい。彼女は、彼の行動を調べているうちに、船内で起こる奇怪な事件に巻き込まれていく。ミステリーイベント史上発の「スパイ物」。参加者もその気になって船内を駆け回る!
又。この作品は2000年6月に、ホテルイベントとして大阪「新阪急ホテル」でも行われました。

1998年「南太平洋『深海の鎮魂歌」

南太平洋に沈んでいる客船「プリンセスアンジュ号」のお宝を引き上げようという目的で、この企画に乗った参加者と、スポンサーが手配したダイバー達を乗せ、南太平洋を目差す。参加者は過去の事件を検証し、ここだと思った引き上げポイントの作戦会議に参加する。ところが、お宝引き上げ作戦の最中、殺人事件が次々と起きていく。しかも、殺された人々はその手に謎のメモを握っている。「プリンセスアンジュ号」のお宝を独り占めしようとする何者かの仕業か? それとも、沈船に眠る死んだ人々の祟りか?

1997年「きらめく聖夜を盗みし者」

香港の中国返還を記念して、おりえんとびなす船上で「アジアの秘宝『大オークション』」が開かれる。壷の底に中国の幻の焼き物の街が記されているという、青華雲龍大壷を巡って熾烈な競り合いが繰り広げられる。オークションの途中、船のスタッフが飛び込んでくる。船室で男の遺体が見つかったのだ。しかし、この男のパスポートは偽造されたもので、同行の女性が忽然と姿を消していた……。
参加者が乗船時に配られたドル札を持ってオークションに参加。参加者自らが出品した品物のオークションがあったり、船長役のベンガル氏のサイン入り大皿を競り合ったり、リアリティーある展開が話題を呼んだ。

1996年「書き換えられた航海日誌」

人気歌手吉田ミラが、オーストラリアに向かう豪華客船おりえんとびいなす号で引退コンサートを行うことになった。彼女は心労のため、オーストラリアでしばらくの休養をとることになっている。コンサートの最中、参加者がリクエストした曲の時にサンタクロースの格好をして踊っていたスタッフの一人が舞台上で殺された。舞台上にいた全ての人に容疑が掛けられる。しかも、リクエストをした参加者も共犯者の容疑が掛けられる。犯人が仕掛けたトリックとはいったい……?
事件編終了後に行われるタマラ方式のパート演劇(役者が船内を舞台に一ヶ所にとどまらずに演劇をする。参加者は見たい人の後を付いて行く)が行われる。貸切りの客船ならではの演出が見物。