ココミンと『スバル』へ

GMから特殊テロ対策部屋の凄さを聞いていたココミンはすっかり安心していた。
部屋を見回すと、中央にココミンの大好きなキャンディがたくさん並んでいる。
「罠かもしれない」そう冷静に判断するMMK会員たちの言葉を無視し、ココミンと、何人かの脳天気な会員たちはキャンディを口にした。やはり口にしてはいけなかった。
「はっはっはっは!」キャンディを口にした一同の前に、先ほどエレベーターホールで遺体となって発見された南部哲が現れた!
南部は実は死んではいなかった。死んだふりをしていただけだったのだ! まんまと騙されたココミンたち! そして今、ココミンたちが口にした怪しいキャンディは、南部哲が仕掛けた「南部の言うことをなんでも聞いちゃうキャンディ」だった。
「さあ。俺の言うとおりにしろ。ここから『オリオン』へ迎え。キャンディ食ってない奴も言う通りにしろ」大きなマシンガンを向けた南部に逆らうものは誰もいなかった。


 ◎『オリオン』へ